9/08/2015

ジョブズのこだわり (1)

上の画像は、文具王・高畑正幸さんの公式サイトの記事に掲載されているもので、クリックすると記事が開く。 SIMカードを取り出すための工具をこれほど美しくする必要はないし、利用頻度を考えると 同梱品とすることもない。普通はそう思う。 しかし、ジョブズはそうは思わなかったのだろう。 その理由を説明した文章を読んだことはないが、この工具を見るたびに、そこに込められた思いと意味がなんだろうと考える。

Apple IIの中身は、ウォズが一人で創り上げた。 ジョブズがしたことは、それをケースに入れ、エンブレムをつけた、それだけだ(そのときの様子は、「スティーブ・ジョブズの王国」に詳しく書かれている)。 昔、自分が月刊ASCIIのApple IIを見とれていたのは、別にそれを買ってプログラムを書きたいとか、ゲームをしたいということではなかった。 そこに普通でない何か、特別なものを感じ、惹かれていたのだ、と今わかる。 普通でないものを創り上げるには、とてつもないエネルギーが必要だ。まして、自分自身が手を動かすものでなければなおさらだ。

大人になった今も、Apple IIや初期のiPod、あるいはMacintoshの写真を見ると、そこに惹かれるものを感じる。 Apple IIの筐体は見飽きないし、青みがかったMacintoshの画面を美しいと思う。 ジョブズは多分、自分がそうしたくてしただけだろうけれども、彼が遺してくれたものはギフトのようだ。

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